イベントを100倍楽しむために

健全な状態を保つためのイベント

楽しくなる、盛り上がるということはイベントにとってとても大切なことではあります。普段では味わうことができないような興奮と感動を与えることが、イベントの使命であるといってもいいかもしれません。

ただ、人間は楽しくなったり盛り上がったりすると理性をなくしてしまうことも多々あります。そのような「ハメを外した」状態では、さまざまなトラブルが起こってしまうこともあるかもしれません。それはイベントにとっては不本意なことで、人が人に迷惑をかけてしまうおそれがあります。いくらアドレナリンが分泌され、「ハイになっている」という状態でも、社会で定められたルールや法律をないがしろにするわけにはいきません。

このようなことが起きてしまうおそれがあるのは、音楽イベントが多いでしょう。生演奏を楽しむライブイベントや、DJがその場を盛り上げるクラブイベントなどでは、盛り上がった状態では誰もがハイテンションになっているものです。普段のストレスから開放されて、アドレナリンが分泌されているような状態になっていれば、そのイベントは「成功」しているといってもいいでしょう。ですが、そのような状態の「人」は、通常時では考えられないような行動に及んでしまうこともあるのです。

そのような状態の人に「落ち着いてくれ」と言うことは「しらけてくれ」といっているようなものです。大切なことはイベントをはじめる際の「ルール」の徹底です。「人として」しっかりと責任ある行動をとってもらうことを意識させるようなルールの「提示」が必要でしょう。クラブイベントであれば、未成年が入ることができないものも多いですし、身分証を提示する場合もあるでしょう。そのような場ではまず「大人」として振る舞うということが大前提です。

「楽しい」ということは、「誰もが」という言葉がセットにならなければいけません。誰もが楽しい、誰もがそのイベントに支払った対価の分だけ盛り上がることができる、誰もがその場にいて「良かった」と思えるためには、健全な状態で盛り上がることが大切なのです。それを実現するためにはお客さんであっても「ルール」を守ってもらうための工夫が必要ですし、ルールが逸脱して人に迷惑をかけてしまうようになった状態の人を長くその場においてはおけません。イベントの中での「治安」は、イベンターの責任でもあります。イベンターとして大切なことは、そのイベントに参加したことで「不幸になる人」が出ないようにすることです。お金を払って楽しみに来ているのに、嫌な思い出しかできなかったということであれば、その人はもうそのイベントには参加してくれないでしょう。

盛り上がるということは「ルールを忘れてもいい」ということではないということ、イベンターには「その場」に対する「責任」があるということを、しっかりと自覚しておきたいものです。間違ってもその場で違法なことが行われないようにすること、それはイベンターとして「常識」ですし、「健全」に楽しめる場になることを念頭におかなければ、盛り上がるイベントこそ犯罪の温床になってしまうかもしれないのです。それは絶対に避けなければいけないことです。

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